今でも記憶に新しい2016年4月14日に発生した九州地方を襲った大地震。
中でも被害が甚大であった熊本県

当店スタッフもささやかながらボランティアで駆け付けお手伝いをさせていただきました。

さて今回はその熊本県熊本市にお住いのお客様よりデータ復旧のご依頼をいただきました。

なんの偶然かボランティアスタッフの対応に喜んでくださった被災者様からのご紹介だそうです。
当然熊本から栃木は距離がありますので郵送にて機器をお送りいただきました。

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お送りいただいたBuffaloNAS LinkStation LS-V2.0TL です。
2TBのHDDを1基搭載したNASになります。
販売当時は大容量を盾に大ヒットした商品でもあります。

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詳しく機器を診断するために本体底面の隙間に工具を挿入し止め具(ツメ)を外していきます。
この際にシールをカットする必要があります。

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カバーを外すとそこには内蔵のHDDがこんにちわと顔を覗かせました。

このHDDを本体より取り外し精密診断およびデータ復旧が可能であるか否かの検証作業を行っていきます。

今回お客様からは
「LinkStationの電源は入るのだがアクセスできない」
「データが開けない」
「直前にファームウェアの更新を行っていたが強制的に中断してしまった」
「データが取り出せるのであれば内蔵のHDDを3TBに増量して欲しい」
との内容で症状の申告とリクエストをいただいておりました。

今回診断の結果
・ファームウェア更新失敗によるデータ領域へのアクセスが拒否されている状況である。
・内蔵HDDには物理障害の存在は見受けられず。機器としては再利用可能。
であることが分かりました。

このLinkStationや上位機種であるTeraStationですがファームウェア更新に失敗すると
起動できない、アクセスできないなどの致命的な問題が高頻度で発生します。
更新作業中は決して電源を落とさないように細心の注意を図る必要があります。

万が一ファームウェアの更新に失敗した場合でもEM(緊急)モードなどから再度ファームウェアの
更新を行うことでNASとして利用できるよう復旧はできますが、記録されていたデータが消失します
のでこれも安易に行うことはおすすめしません。

今回の症状ですとLinkStationを介して内蔵のHDDへのアクセスは叶いませんが、HDDを
取り出し専用のマシンに接続することでデータのバックアップは100%可能であることも確認できました。

お客様からはデータの取り出しが可能であれば折角の機会なのでHDDの容量を2TB→3TBにアップしたいと
ご要望をいただいておりましたので換装用のHDDを何にするか模索中。

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検討した結果、換装後のHDDとしてチョイスさせていただいたWD製の赤ラベルシリーズ。
WD Red WD30EFRX。
赤ラベルは同メーカーの青ラベル、緑ラベルよりサーバーでの運用に長けている特徴があります。
その分ややコストも生じますが。

機器到着から中2日で作業も無事完了し納品することができました。

パソコンサポートPCわんだは地震の被害に遭った被災地の方からのご依頼も承ります。
被害の状況によっては故障した機器が保険を適用することで費用を抑えることも可能な
ケースもございます。
まずは気兼ねなくご相談ください。

参考までに今回発生した費用です。
データ復旧作業料(ファームウェア損傷からの復旧)  15,000円
HDD換装およびNAS再セットアップ作業料       5,400円 
換装用HDD(3TB)機器代 11,500円
ご紹介割引    ‐1,000円
合計                       30,900円
※機器発送時の往復の送料および代引き手数料は被災地支援の一環で
 当店で負担させていただきました。

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