当ブログでの修理実績も数を重ねたせいかこの所NASの導入や設置設定などのご相談を多くいただくようになり
嬉しい悲鳴をあげております。

なかでも圧倒的に問い合わせが多いのはBuffalo社のNASです。

Buffalo社のNASには Linkstation とその上位モデルとなる TeraStation の2つのラインナップがあります。

PC周辺機器の総合メーカーBuffalo (公式サイト)

今回は既にBuffalo社のTeraStation をご利用のお客様から機器の入れ替えの件でご相談をいただいたのでした。

ご相談をくださったのは茨城県の県庁所在地 「水戸市」 に拠点を構える事業所様。


茨城県水戸市 (公式サイト)

先の説明にもありますようにお客様の事業所では2年ほど前にBuffalo社のNAS TeraStation を導入済みでした。

しかしながら日々の運用によりデータの記録量が肥大し、ディスクの空き容量は逼迫してこのままだと遅かれ早かれ
運用面で不安が生じるということで、よりディスク容量の多い機種を購入されました。

ご相談されたのはこれまで使用していた旧TeraStation ”TS3200DN” から 新機種である “TS3410DN” への入れ替え
についてです。

それでは準備も済ませいざ水戸市へGo!

宇都宮市から水戸市までは北関東自動車道利用で1時間ちょっとで到着可能。
下道利用でも茂木町を経由すれば約1時間半ほどで到着可能と意外とアクセスはよいのです。



お客様の事業所へ到着し購入されたTeraStation を拝見させていただきます。

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箱に入ったままのTeraStation TS3410DN
業務用らしく素っ気ないパッケージがいかにもな感じです。

Buffalo製の商品で業務用やビジネスモデルの物はこのような素っ気ないパッケージであることは珍しくはありません。

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開封してみました。

ご覧のように中身も素っ気ないですね...

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ビニールで丁寧に包装されているのがTeraStation本体になります。

今回はHDDが4台搭載されているモデルだけに見た目以上に重量があります。
ですから箱から取り出す際には安定した場所でされることを推奨いたします。

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ラックへ仮設置してみたTeraStation
今回お客様が購入されたのはTS3410DN1604

HDDを4台搭載した Raid6 にも対応したモデルになります。

小規模オフィス・SOHO向け4ドライブNAS TS3410DNシリーズ (Bufalo公式サイト内紹介ページ)

ちなみにRaidとは何ぞやという方向けに以下のサイトで開設をしておりますのでよかったら覗いてみてください。

これまでご利用だった機種はTS3200DN
機器正面にステータス確認が取れるディスプレイ部を搭載しておりましたが、今回の新機種ではそれが無くなっておりました。

Raidとは? (Buffalo Raid解説サイト)”>Raidとは? (Buffalo Raid解説サイト)

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機器の背面部になります。
右下に見えるのが冷却ファンの排気口になります。

やはりHDDを4台も搭載しているため発生する熱を冷やすためでしょうか?
そこそこ大型のファンが搭載されているようです。

左側に見えるのは
LANポートとUSB3.0ポート

冗長性も兼ねてそれぞれ2口ずつ付いているのがありがたいですね。

LANポートが2口付いておりますので、複数のネットワークへ接続し通常はプライマリのネットワークで運用。
緊急時などはセカンダリのネットワークで運用といった芸当も可能なんです。

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TeraStation TS3200DN
これまで第一線で運用されてきたTeraStation
同じTeraStationでも発売された年代やモデル名が違うとデザインや雰囲気もがらりと変わりますね。

2TBのHDDを2台搭載したRaid1構成のNASですので、実際にデータ保存で使用できるのはHDD1台分の容量になります。

2016年の導入から2年足らずでそのディスクの空き容量は残り30%を切るところまでになってしまいました。

今回は4TBのHDDを4台、極めて冗長性の高いRaid6を採用しておりますので、実際にデータ保存として使用できるのは
HDD2台分の容量に相当する約8TB。

数字だけを見てお分かりのように記録領域が一気に約4倍に拡大されました。
これで業務効率の改善に大きく付与できることは間違いありません。

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ラックへ本設置し始めたTeraStation TS3210TS1604

正面から覗く無数の穴ぼこは内部の熱を逃がすための通風孔になります。
本体右側の丸い穴はHDD交換時などに使用する鍵穴です。

TeraStationでは下位モデルのLinkstation では無かった専用の鍵が付属しているんですね。

このため部外者が勝手に内部のHDDをいじったり出来ないようにしっかり管理することが可能となります。

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PCに予めインストールされているBuffalo社提供のNAS管理ツール 「NAS Navigator2

画面内には新旧の TeraStation がそれぞれ表示されているのが確認できます。

ちなみに左側が新規に設置するTeraStationのアイコンです。
右側に表示されている既設のTeraStationのアイコンとデザインが違うのはNAS Navigator2のバージョンが古いためです。

アイコンの表示が異なるだけで特に問題はありませんが、心配な方はBuffalo社のサイトから新バージョンをダウンロード
してください。

NAS Navigator2 Ver2.92 ダウンロードはこちら (Buffalo社公式サイト内)

設置も済ませTeraStationの設定を進めていきます。

TeraStationへ管理画面へのアクセスはNAS Navigator2 から行うことが可能です。

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管理画面初回アクセス時にはRaidモードの決定など今後の運用にも大きく関わってくる設定が続きます。

ここで設定した情報を変更するには機器の初期化などが必要になる場合もあります。
くれぐれも思い付きや勘などで適当に設定されぬ様お気を付けください。

ちなみにTeraStation TS3410DN1604 は出荷時の設定ではRaid6になっております。
よほどのことが無い限りこのRaid6で運用されること強く推奨いたします。

※Raid6は4台のHDDで運用されるRaidモードで、内2台のHDDに障害が起きた場合でもデータが維持できるのが最大の
 強みです。

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初期設定を済ませた後は追加機能を有効にするなど設定値の肉付けをしていきます。

「ストレージ」 → 「RAIDメンテナンス」 を有効にします。

有効にすることでRaidボリュームに発生した障害を最小限に食い止め、復旧させることが可能となります。

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設定が終わった後に待っているのは最後の仕上げ

旧TeraStation から 新TeraStation へのデータの移行作業です。 

旧TetaStation 管理画面を開き
「バックアップ」 → 「バックアップ」 を開きタスクを登録していきます。

バックアップタスクの設定値は標準では何も登録されておりませんので手作業で登録していく必要があります。
バックアップタスク登録後は即時実行し完了まで暫し待つことになります。

ここは移行するデータの量にもよりますが、今回は1.1TBのデータのバックアップ完了に約20時間ほど要しました。

お時間の制約もあるため作業を最後まで見届けることは叶いませんでしたが、バックアップタスクの進み具合を確認し
おおよその完了時間をお客様へお伝えしました。

念の為遠隔で TeraStation の点検や保守を行えるツールをお客様のPC環境へセットアップし退室いたしました。

TeraStationの入れ替えや内蔵HDDの交換時に多くいただく問い合わせなのですが
この間もフォルダ、ファイルへのアクセスは可能ですので業務に支障が出ることは一切ありませんのでご安心ください。

参考までに今回発生した費用です。
NAS設置設定作業料      18,900円
(初期設定作業および旧Terastationからのデータ移行含む)
遠方交通費          6,300円
割引            -2,200円     
合計            23,000円
※作業時間3時間以内、現地作業時の料金となります。




さて作業も終わりどうしたものかと市内を散策していると水戸の偕楽園では恒例の梅まつりが開催中との情報を入手
せっかく水戸まで来たのですから偕楽園は押さえておきたいところ。

これまで何度も足を運んだことはありますが梅の季節は初めてなだけに期待を胸に来園することに。

普段は無料開放されている桜山駐車場もこの時期だけは例外です。
500円の駐車料金が必要になります。

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駐車場からJR常磐線を跨ぐ梅桜橋 (ばいおうばし) からはその高さを利用し偕楽園本園を眺めることができます。

梅桜橋はバリアフリーにも対応しておりエレベーターも設置されておりました。

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偕楽園内からは先ほど立っていた梅桜橋が目に入ります。

美しく造られた庭園は水戸徳川家9代藩主の徳川斉昭公によって造園されました。

日本三名園だけありそれはお見事というにふさわしいものでした。

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偕楽園本園を進んでいくと小川の先に吐玉泉 (とぎょくせん) と呼ばれる湧水が絶え間なく出る場所へと至ります。
見た目の透明感もさることながら白色の井筒(いづつ)は大理石で造られているのだとか。。。

ちなみにこちらの水は眼の病に効くと言い伝えられております。

この吐玉泉は水利学に詳しい徳川斉昭公の考案で設計されたのだそうです。

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吐玉泉 → 孟宗竹林 → 笹の叢 と過ぎていくと今回の主役 梅の花が一面に広がる梅林が視界に入ります。

その数100種、約3,000本もの梅が咲き乱れる様は必見です。

但し3月上旬だとまだ満開には早かったようであたり一面梅の花という訳にはいかなかったのが残念でした...

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それでも一部の梅は綺麗に咲いており観客のハートを鷲掴みにしているのでした。

どうでしょう綺麗に咲いていますよね?

ちなみに梅と桜の花びらの見分け方もこの場で知ることができ雑学レベルがアップいたしました。
※花びらの先が丸いのが梅だそうです。

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桜とも異なるこの強調されたピンクの色合いが梅の醍醐味でもあります。

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ピンクだけではなく白い花も咲いておりました。

これも種類違いですが梅の花なんです。

紅白と縁起の良い色を楽しめるのも梅の面白さでもあります。

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これも花びらの形状が異なる別の種類の梅のようです。

赤の色合いが強く力強さを感じられます。

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桜に近い色の梅の花を発見

しかし勉強不足のため名はわかりません。
申し訳ございません...

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梅林を抜け好文亭下の階段付近の梅です。

ここは傾斜地になっており咲き乱れる梅だけでは無く背後に広がる風景とのコラボも楽しめます。

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好文亭下の傾斜地に咲き乱れる梅の花

梅の花はご覧のような咲き方をするのです。

ここからも桜との違いをお分かりいただけるかと思います。

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白い花が咲き乱れる梅の木

まるで季節外れに雪化粧をしたようにも見えました。




先ほど過ぎ去ってしまった好文亭へリターン

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茅葺屋根が特徴の好文亭の入口となる中門

好文亭ですが水戸徳川家第9代藩主の徳川斉昭公自らが設計したことで有名な木造建築物です。
当時としては珍しい木造2層3階建ての本体と木造平屋建ての奥御殿からなっております。

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好文亭は入場料が必要ですが料金200円 (大人) と財布にも優しい価格。

受付を抜けしばし進むと好文亭がその姿を表します。
パッと見2階建てに見えますが中間層もあるため実際は3階建てという造りになっております。

外観だけではなく実際に中に入って見学もできるというのですから嫌でも期待値が上昇します。

館内は土足厳禁。
観光地ではお馴染みの入口でビニール袋に靴を入れ各自手に取り中に入っていくというスタイルになっておりました。

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好文亭~菊の間~

好文亭にはいくつもの広間がありそれぞれ松や菊など木々や花々の名を冠しているのが興味深いところ。
襖(ふすま)には広間へ名付けられた木々や花々の絵が色鮮やかに描かれているのでした。

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好文亭 ~桃の間~

襖には白を基調とした桃の花が描かれております。

これからの季節に相応しい絵柄だけに春の到来が待ち遠しくなります。

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好文亭 ~つつじの間~

広間に設置された照明器具から放たれる明かりも手伝いつつじの雰囲気がうまく伝わってきます。

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好文亭 ~紅葉の間~

広間の照明が明るすぎないことで紅葉の赤がより強調されておりました。

紅葉だけに秋の季節に改めて目にしてみたいと思います。

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好文亭 ~松の間~

襖の絵がだいぶ擦れており年季を感じられましたが松らしさは十分伝わってきます。

このような広間で座禅何か組んだらきっと精神が研ぎ澄まされることでしょう。

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好文亭 ~竹の間~

襖には竹が描かれております。

面白いのは襖の上にある欄間(らんま)部分
なんとリアルな竹が飾られているではないですか?

予想外の展開に何度も見返してしまいました。

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好文亭 ~梅の間~

偕楽園が誇る梅の花を見事に再現した広間だけに雰囲気も最高でした。

他の広間とは一線を画した静寂さがより強調された感が伝わってきます。

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好文亭 ~桜の間~

先ほどの梅の間とは異なりかなり明るさが強化された感が伝わってきます。
襖に描かれた桜のリアルさから本物かと見紛うほどでした。

もう少し時間が経てば偕楽園にも桜の花が咲き乱れるだけに桜の間と合わせて楽しむというのも趣があっていいと思います。

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上階へは階段を登っていくのですが、これが思いのほか急でご年配の方々は四苦八苦されていたようです。

最上階となる3階には絵ではなく文字が書かれた襖がありした。

先ほどまで1階で目にした色鮮やかな襖絵とは異なりどこかおどろおどろしいイメージがあります。

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最上階の楽寿楼(らくじゅろう)からは園内の梅林を始め千波湖や遠く水戸市外も一望できます。

まだ時期が早かったとはいえ梅の花が咲いており気分はお殿様にでもなったかのようでした。



偕楽園の立地はJR常磐線に限りなく接しており偕楽園駅(臨時)まであるほど。
園内を散策しているとかなりの頻度で過ぎ去る特急列車や貨物列車の雄姿を拝むことができます。

梅の花と鉄道両方楽しめるのも偕楽園の魅力です。

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とりわけ好文亭下のJR常磐線と目と鼻の先のエリアは梅の花と鉄道の両方を満喫できるスポットです。

カメラ片手に列車の通過を待っていると下りの特急ひたち号が目の前を勢いよく過ぎ去っていくのでした。
その風圧で咲き乱れる梅の花が散るのでないかと心配になるほどに...

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今度は上りの貨物列車も通過していきました。

機関車タイプはEF500系金太郎です。

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少し足を延ばして偕楽園駅方面へと向かってみました。
線路に架かる常磐橋上からは偕楽園駅のホームが一望できます。

しばし待機しているとタイミングよく上りの特急ひたちが目の前を過ぎ去っていきました。

特急ひたちというと私が昔学生時代に上野から仙台まで乗車したスーパーひたち号が懐かしく感じられます。

当時の車両はE651系。国鉄から民営化されJR東日本になってから初めて新造された特急車両。
その斬新なデザインは個人的に好きな車両でした。

現在は車両も置き換えられ新型のE657系に置き換わってしまいました。

しかしながらE651系はまだ健在で関東圏では高崎線の特急草津号などで運行されています。
また2017年7月からはいわき駅~竜田駅間においてなんと普通列車で運転されることになりました。

もちろん乗車券のみで利用できますのでリッチな気分を味わえそうです。

※偕楽園駅は梅まつり期間中の土日祝日の期間限定で営業される臨時駅になります。
  利用される際はご注意ください。

子供の頃は花より団子で梅の花にもあまり関心が湧きませんでしたが、これも年をとった功名なのでしょうか?
団子より花や自然などに興味が湧くようになって参りました。

それにしても偕楽園は広すぎるのでゆっくり散策するには時間がもっと必要です。
今度はゆっくりできるプライベートで訪れたいと思います。

茨城県水戸市でBuffalo製のNAS TeraStation や Linkstation の導入および設置設定、入れ替えなどで困ったら
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