茨城県西部の古河市、結城市、筑西市
県庁所在地の水戸市よりも宇都宮市の方が近いことから何かと栃木県とつながり深い3市です。
なかでも象徴的なのが、古河市の市外局番が 「0280」 と栃木県の市外局番を関しておりNTTの管轄では完全に栃木エリアに
属していることでしょう。
他の結城市や筑西市ともに小山商圏を形成しており生活や経済の面でやはり栃木県とは関わりあいが強いといえます。
今回は筑西市に拠点を構える事業所様から修理についてご相談をいただきました。
筑西市ですが2005年の平成の大合併で誕生した市になります。
中心部となる旧下館市を中心に周辺3町との対等合併で誕生しました。
ちなみに筑西市は梨の生産量が県内一、”こだますいか”の生産量も多いことで知られます。
また首都圏とも比較的近いことから工業団地も数多くある工業都市にもなっております。
ここで恒例のゆるきゃら紹介
筑西市のゆるキャラは 『ちっくん』
筑西市マスコットキャラクター 『ちっくん』 (筑西市公式サイト内紹介ページ)
頭に被った帽子は筑波山を、帽子の飾りには市の名産の梨やイチゴ、そしてボディ部分は同じく名産のこだますいかを
配置するという名采配ともいうべきデザイン。
筑西市を走っていると街中で良く見かけますが、地元住民の方の評判も上々で市の観光大使として一所懸命PR活動に
貢献しております。
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さてお問い合わせをくださったお客様の所在地は筑西市の旧下館地区。
宇都宮からは真岡市を抜けて国道294号線を南下すればすぐのアクセス。
じつに片道40分以内で到達可能であるため県外であるにも関わらず当店へ修理のご相談やご依頼も多いのです。
早速お客様の事務所で到着し問題となっているPCを拝見させていただきました。
ご利用のPCはDell社のスリム型デスクトップPC Vostro 3252
2015年発売とこれまた新しいマシンになります。
お客様にPCを起動していただくと画面にはすかさずエラーが表示されました。
赤いバツ印で
「ハードディスクの問題が検出されました」
と表記されております。
一見すると流行のポップアップ広告や架空請求画面かと思ってしまいがちですが、そうではないようです。
この画面はWindowsが標準で併せ持っている機能で内蔵のHDDに障害が発生するとエラー通知をしてくれるという
ありがたい機能なんです。
検証ソフトを使用してHDDの診断を行ってみます。
するとどうでしょうか?
気になる結果は画面内に表示された禍々しい 「異常」 の表示からも分かるように物理的なエラーが発生していることが
窺い知れました。
代替処理済のセクタ数が赤表示になっているため、磁気情報を正常に読み取れない不良セクタが発生してしまった模様です。
ちなみに検証に用いたソフトは 「Crystal Disk Info」 です。
診断の結果内蔵HDDの交換が必須ということが判明いたしましたので交換用のHDDの手配もさることながらお預かりでの
対応でご了承をいただきました。
今回の場合ですとHDDに障害が発生したとはいえ、不安定ながらWindowsは起動しております。
よって交換用のHDDには丸ごとデータをコピーできる算段が高いとも判断いたしました。
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スリム型のデスクトップPCのためデスクスペースも取らないことから事業所様にも人気のモデルとなります。
Dell Vostro 3200シリーズ・スモールデスクトップ (Dell 公式サイト内直販ページ)
HDDを換装するために本体サイド部のカバーを取り外すために横倒しにします。
本体サイドカバーはドライバーを使用することで容易に取り外し可能です。
カバーを外すと内部の構成を確認することが可能です。
デスクトップPCながらも採用しているまざーボードはノートPCタイプのように電源ユニットもマザーボードと一体化した
ものでした。
障害を起こしたHDDを取り外すためには、先にDVDドライブを外しておく必要があります。
これもドライバーさえあれば容易に取り外すことが可能です。
外観を見る限りでは問題なさそうですが、この内部ではダメージが発生しているのでした。
HDDを保護している銀色の部品がマウンタと呼ばれるHDDの固定具です。
これが無いとHDDを安定して固定できないため重要な部品になります。
このマウンタを取り外し交換後のHDDへパーツを引き継げるよう作業を進めていきます。
東芝製のDT01ACA100 ディスク容量 1TBのHDDとなります。
もちろん新品であるのは言うまでもありません。
新品であるがゆえに本体は眩い光沢感を放っております。
東芝HDD DT01ACA100 (東芝 DT01ACA***シリーズ紹介サイト)
最近のDell製のスリムタイプ型PCではマザーボードもノートPCのようなコンパクトな仕様に変わりつつあります。
中でも象徴的なのが、これまでは別途付いていた電源ユニットがマザーボードと一体化したことでしょう。
旧HDDからデータのクローン化を行ったHDDへマウンタを装着し、元の場所へと収容していきます。
我が家に帰ってきたとばかりにHDDにも安どの色が窺い知れるようでした。
HDDの換装も終え、このまま電源をオンすれば元通りに起動する...
とそうは問屋が卸しません。
見落としがちな部分ですが最近のUEFIブート仕様のWindowsPCではセキュアブートが有効のままですと、換装後の
HDDでは起動に失敗します。
よってHDDの換装前に予め起動したWindows環境下で
・高速スタートアップの無効化
・UEFIにてセキュアブートの無効化
これらの仕込みが必要になって参ります。
これらの仕込みを行いませんでした場合でも別の抜け道があるのですが、余計に手間が掛かるために事前に上記の
操作をされることをおススメいたします。
この瞬間だけはいくら作業に慣れているとはいえ、やはり初心に帰ったような新鮮な気持ちになります。
・ ・ ・ ・ おめでとうございます!
無事起動に成功いたしました。
この瞬間張っていた肩の荷もどっと降りたような錯覚を覚えました。
念の為HDD換装前の状態との違いを示すためにHDDの状態を数値化してくれるソフト
「 Crystal Disk Info 」
をインストールしてみました。
温度も適温で状態も正常を示す青色になってるのが確認できました。
※換装前は異常を示す赤色表示になっておりました。
これらの情報を機器返却時にお客様にも目視確認していただきました。
今回は重度の障害に至る前でしたのでHDD内に記録されたデータや各種環境設定もすべて完全に移行することが
出来ました。
人間の病気と同様早期の問題発見、早期に手を打つことが最小限の時間、費用でトラブルを解消するための秘訣です。
少しでも異常を感知しましたら、ほったらかしにせずに私ども専門業者へご相談されることを強く推奨いたします。
これにて修理完了。
参考までに今回発生した費用です。
HDD換装作業料 8,400円
(データ移行作業含む)
交換用HDD機器代 6,480円
再訪料 2,100円
割引 -1,000円
合計 15,980円
※お預かり修理の場合、宅急便によるご返却も承ります。
(送料はお客様負担となります)
当店パソコンサポートPCわんだではDell、HPなどの海外メーカーのPC修理にも対応しております。
また茨城県にも喜んで出張させていただきますのでお困りの際には気兼ねなくご相談ください。
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作業も終わり会社へ帰還するにはまだ時間に余裕があります。
折角ですのでこれまで足を運んだことが無い下館駅を散策してみることにしました。
JRの他に関東鉄道常総線と真岡鐵道が乗り入れるターミナル駅。
...が思ったより駅舎は小さく下館も車社会であるのだなぁということをつくづく実感させられるのでした。
下館駅の線路をまたぐように架けられた南北を結ぶ歩道橋
この位置からは線路を始めホームへ入線してくる列車を高い位置から眺めることが可能です。
駅舎は北側がJR下館駅の入口、南側が関東鉄道の入口となります。
真岡鉄道は北側のJRと改札口が共用になっておりました。
下館駅の南北を結ぶ歩道橋
この歩道橋の北側部分には謎のオブジェクトが設置されておりました。
その名も 『人面土器』
名前だけを聞くとホラー性の高いものに思えますが、実物はそうではありません。
筑西市の西部、女方(おざかた)地区には女方遺跡があります。
この遺跡の発掘作業の際に発見されたのが人面土器なのです。
※人面土器の現物は東京の国立博物館に展示されております。
これを記念して地元の有志の方が歩道橋上に設置したのが人面土器の巨大オブジェクトになります。
人面土器のオブジェクトの下部には筑西市の雷神社で催される 雷神社湯立祭で使用される神楽面の陶板が
設置されています。
その神楽面の数は多くじつに14体もの神楽面が陶板で再現されています。
トップバッターは大黒様です。
言わずもがな七福神のメンバーで福の神として祀られております。
あまり馴染みのない神様ですが、樹木の生命力をも司る神様で林業に携わる方の間では知名度抜群の神様のようです。
日本神話に登場する天照大神(あまてらすおおみかみ)が天の岩屋(あまのいわと)へ隠れた際、その前で踊り大神を誘い
出した女神になります。
日本神話に登場する女神で別名、黄泉津大神(よもつおおかみ)
黄泉国の主宰神として祀られております。
昔実家にも似たような能面が飾られており夜は怖くて目を合わせることすらできなかった記憶が、この面を見たら沸々と
蘇ってきてしまいました。
古くから火の神として祀られております。
ひょっとことと聞けば宴会芸のドジョウすくいなどで身に着けるお面でも知られていますね。
火男とかいて ”ひょっとこ” と呼ぶのも今回初めて知りました。
七番目に登場したのはこれまた火男(ひょっとこ)
先ほどの火男とは表情の異なる別バージョン。
その愛嬌ある口をとがらせ火を竹筒で吹く、滑稽な顔はご存知の方も多いことでしょう。
伊邪那美命(いざなみのみこと)が火之迦具土神(ひのかぐつちのかみ)を生み,病にふしたときの嘔吐物から
金山毘売神(かなやまびめのかみ)とともに生まれたとされる言い伝えがあります。
ちなみに鉱山の神様と崇められており、金属や鉱物全般を司るともされています。
九番目に登場するのは天狐(てんこ)
白狐なんかは聞いたことがありますが天狐は初めて耳にしました。
天狐ですが日本に古くから伝わる神獣で、長生きした狐が霊力を得て神獣化したものとされています。
なにより能面の怒りの表情から神獣としての力強さを感じ取ることができました。
”びゃっこ”と聞くと真っ先に四神の白虎や会津の白虎隊をイメージしてしまいがちですが、こちらの白狐は由緒ある神の
眷属(けんぞく)なのです。
狐の眷属や妖怪は数多ありますが、金狐や銀狐と代表されるようにそのほとんどが悪者扱いされています。
その中でも神聖なる神の使いとして崇められているのが白狐なのです。
先ほど目にした天狐とは異なり落ち着いた表情からも穏やかさを窺い知ることがでいます。
火を鎮める水神にして五穀豊穣をもたらす農耕神として崇められております。
「日本書紀」 では神生みの最後の神として誕生したと言い伝えられております。
そうあの皆さん大好きな恵比寿ビールの恵比寿さんです。
七福神の一員で日本古来の神様、福の神として崇められています。
※恵比寿様以外の神様は中国やインド由来の神様となります。
商売繁盛の神様として恵比寿様は多くの神社で祀られているのが分かります。
名の由来は「天の手の力の強い男神」 からで、腕力・筋力を象徴する神様として崇められています。
古事記・日本書紀にも登場する神様であの天岩戸から天照大神を引きずり出した神様としても有名なのだそうな
足名椎神(あしなづちのかみ)
大山津見神(おおやまつみのかみ)の子にあたり、最後の娘を八岐大蛇(やまたのおろち)に捧げようとしているところを
建速須佐之男神(たけはやすさのおのかみ)に救われたという伝承があります。
駆け足的に能面を見学しましたが、幼少時代はこの能面が怖くて一人で夜にトイレに行くのも一苦労だった苦い記憶が
蘇ってきました。
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歩道橋上の人面土器の紹介はこれにて終了。
興味がある方は実際に下館駅へ足を運んでみてはいかがでしょうか?
続いて下館駅の構内のご紹介
下館駅構内の吹き抜けとなる天井部にはオシャレなステンドグラスが飾られています。
模様は2種類ありそれぞれ太陽と月のデザインとなっております。
精巧に造られておりかなりの時間見入ってしまいました。
駅を出た南側の通りからは関東鉄道の駅を始めホームに停車している列車を垣間見ることができます。
関東鉄道は複数の路線で営業されていますが下館駅に乗り入れているのはその中の一つ常総線になります。
関東鉄道のホームに設置されていた行先表示板
始発終着駅となる下館駅からスタートした列車の次の停車駅は太田郷駅となります。
ベンチや表示版の色の褪せ具合がいい感じにローカルの雰囲気を醸し出しています。
関東鉄道常総線
停車していたのは関東鉄道の車輌「キハ2400形気動車」です。
地方のローカル鉄道や私鉄の多くがJRや大手私鉄のお下がり車両で運行されていることが多い中驚くことなかれ
なんと自社製造車両なのです。
ちなみに製造元は新潟県の新潟トランシス株式会社
関東鉄道常総線は新たに開業したつくばエクスプレスの影響もあり利用者はそこそこ多いようです。
視線の先を駅の北側方面へ向けるとJRの列車が小山駅方面へ向け出発していくところでした。
JR水戸線を走るのはE531系
東北本線の黒磯~新白河でも運行されている車両になります。
但し宇都宮近郊では運行すらしていないためレア度の高い車両となります。
以上街中散策と駅の散策で適度に鉄分も補給し気分も新たに帰路に着くのでした。
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