ここ数年で価格帯もこなれてきて益々身近になった便利なアイテム
“NAS(ナス)”

NASとは何ぞやという方のために
HDD(ハードディスク)といえば通常USBなどで接続される機器が一般的ですが、複数台の
PCおよびネットワーク(LAN)上に接続されたPCから利用することができるHDDの事を指しております。

有名どころでは
Buffalo社の Linkstation Terastation
アイ・オー・データ社のLandisk
などがございます。

今回はアイ・オー・データ製NASをご利用のお客様よりデータ復旧のご依頼をいただきました。

事務所で利用していたそうですが突然の停電に遭いその直後から電源が入らなくなったとのこと。

お客様ご自身でデータを取り出そうと本体ケースを分解し内蔵HDDを他PCへ
接続したはいいものの全くデータが見えない。復旧できないとのことで
当店修理ブログをご覧になり依頼をされたという経緯がございました。

通常のUSB接続方式のHDDであればお客様が実施した上記の方法でデータが
取得できることが多々あります。(内蔵HDDに障害がなければですが・・)

しかしNASはファイルシステムがFATでもNTFSでもありません。
よってただ闇雲にPCへ接続してもデータを復旧することはできません。

業務で使用しているデータのため何とか短期間でデータ復旧をしていただきたいとの
強いご要望をいただきました。

当店といたしましてもお客様のご希望に添えられるよう尽力させていただく旨をご案内し
データ復旧の作業ご依頼をお申込みいただきました。

遠方岐阜県にお住いのため機器は宅急便でお送りいただきました。
※郵送修理の場合機器発送時の往復の送料はご負担いただいております。

到着した機器を検証したところ
・NASロジックボードに重度の電気的な損傷
・HDD1基に軽度の物理障害
があることが判明。

また今回NASはRaid0で構築されておりました。
残念ながらRaid0はアクセス速度重視でデータに対する冗長性が皆無です。
障害が発生した場合必然的に復旧のハードルも引きあがりますので運用の際には
ご注意ください。

アイ・オー・データ製NAS LANDISK HDL2-AH2.0

IMG_1097.jpg
LANDISK HDL2-AH2.0 です。

IMG_1102.jpg
本体正面のカバーを外すことで内蔵のHDDが顔を出します。

IMG_1098.jpg
HDDを取り外し後の様子です。見事なまでにガラガラです。

IMG_1101.jpg
取り外した2基のHDDです。
Raid0構成のためデータ復旧のハードルは自然と高くなります。

幸いHDD側の障害が軽度であったことから、どうにかデータの復旧を行うことが出来ました。
それでも今回100%の復旧は達成できず復旧率は約90%でした。

これがRaid1での運用であれば間違いなく復旧率100%の案件であったため悔やまれる部分です。

参考までに今回発生した費用ですが

NASデータ復旧作業料(Raid1軽度の物理障害)     40,000円
復旧データ保存用HDD機器代(1TB)         7,560円
割引                      ‐1,560円
合計                      46,000円

また機器を当店までお送りいただければ診断・見積もりまでは無料で行わせていただきます。
※機器発送時の往復の送料のみご負担願います。

アイ・オー・データ製NAS Landiskの故障やデータ復旧トラブルなどで困ったら
パソコン修理はPCわんだ

栃木県宇都宮市のパソコン修理はパソコンサポートPCわんだ