PCで使用しているOSは何ですか?

と質問するとほとんどの方はWindowsと答えられるのではないでしょうか?

MacOSと答える方も最近ではだいぶ増えてきたように思います。

しかし中には1台のPCでWindowsとMac の両方を使っている猛者もいらっしゃいます。
Bootcampの普及の賜物ですね。

そんなOSの複数使いのユーザー様には馴染みのある話題だとは存じますが
今回はWindowsPCへのLinux系OSの追加インストール俗にいうデュアルブートの
設定についてのご依頼をいただきました。

ご依頼をくださったのは茨城県のお客様。

通常であれば茨城県へは出張対応するのですが、今回のお伺い先は千葉県に限りなく違い鹿嶋市。
そうJリーグの強豪である鹿島アントラーズを要する鹿嶋市です。

宇都宮からだと約110kmの距離になりますが、下道移動だと約2時間半もかかります。

やや距離があるためお客様へは郵送での修理もご提案させていただきましたが、面倒だということで別途交通費の件も
快諾していただき出張にて現地対応をさせていただくことになりました。
※茨城県鹿嶋市など鹿行(ろっこう)地域へは別途交通費6,300円にて出張対応可能です。


鹿嶋市公式HP

今回お客様からいただいたオーダーは
・Windows7のインストールされているPCにLinux系のOSをインストールして欲しい
・インストールして欲しのはKali Linux
・WindowsとKali Linuxとを切り替えて使用できるようデュアルブートの設定もして欲しい
になります。

あまり馴染みのないOS Linuxですが、その種類は用途目的に合わせて多岐にわたっており、今回登場したKali Linuxも
その一つに過ぎません。
ちなみにLinux系のOSは通信ネットワーク分野で多く使われてるOSになります。

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Kali Linuxとは : https://www.pupha.net/archives/768/

今回インストールのオーダーを受けた Kali Linux
こちらのOS自体使用している方は早々見かけませんが、大変優れたOSで大雑把にいうと簡単にハッカーになれる代物です。

実際ハッキングで使用している方はいらっしゃらないと思いますが、多くはWebサーバーや自社サーバーのセキュリティの欠陥
や脆弱性診断を行うために利用されるケースが多い模様です。

Linux系のOSはライセンス無料で利用できるのも好評を博しているのかもしれません。

車で宇都宮から向かうこと約2時間20分ほどで目的地に到着。
予算があれば高速を利用しても良いところですが、距離的に遠回りとなるため会社の決済がおりませんでした。

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ご用意いただいたWindows7のインストールされているPC DellのXPS 13 L321X
2012年にリリースされた13インチと小型軽量のモバイル仕様には最適なPCです。

デル株式会社(Dell Japan)公式サイト

インストールにあたり必要となるKali Linuxのイメージをサイトからダウンロードしておく必要があります。
ダウンロードは下記の公式サイトから入手可能です。
Kali Linux公式サイト
※サイトは英語表記になっております。

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ダウンロードしたKali LinuxのISOイメージをUSBフラッシュメモリーへUSBから起動できるように細工をした上で保存します。

PCの電源を投入し、BIOSの起動順位の設定をUSBフラッシュメモリーなどのリムーバブルメディア最優先に変更します。
※ご利用のPCがWindows8以降が搭載されている場合、BIOSからセキュアブートの設定を無効にしなければいけない
場合もございます。

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Kali LinuxのISOイメージを書きこんだUSBフラッシュメモリー
ちなみに書き込み対象のISOイメージのデータサイズは約3GB近くありますので、最低でも4GBの記録媒体を用意する必要
があります。

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うまくUSBフラッシュメモリーからの起動に成功すると画像の様な画面が表示されます。

選択肢がたくさんあり迷ってしまうところですが、今回は 「Live system」 を選択します。

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次いでまた選択肢がたくさん表示されますが今回は 「Install in graphical mode 」 を選択します。

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次にインストールをするKali Linuxの言語の選択をします。
「Japanese – 日本語」 を選択します。

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インストールを画面指示に従い進めて行くとネットワークの設定に移ります。

enp5s0とwip2s0の2つからご利用のネットワーク環境を選ぶ必要があります。
今回は無線LAN環境で利用しているため 「wip2s0」 を選択いたしました。

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ネットワークにも無事接続し、その後の作業を進めて行くとこの「ディスクのパーティショニング」の設定画面に移ります。

この辺から選択する項目は間違いが許されません。
慎重に選択する必要がございます。

Kali Linuxをインストールするパーティションを誤って既存Windowsのインストールされている場所に上書きしてしまうと
最悪Windowsのパーティション内のデータが全消失することになりますので。

安全策を取るために今回は 「手動」 を選択。

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操作ミスなどを防ぐために予めWindowsOSのディスクの管理設定から、Kali Linuxインストール用のパーティション領域を
作製しておくのが理想です。

予め作成した空き領域を選択し、Kali Linuxのインストールされるパーティションとして指定します。
※必ず空き領域と表示されている物を選択してください。

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問題が無ければ画像のようにインストール作業が進んでいきます。

Kali Linuxのインストール自体はそれほど時間を要しません。
これら一連の作業を合算しても1時間以内で事足りるはずです。

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画面が切り替わり表示されるKali Linuxの象徴と言えるドラゴンの壁紙。

この画面までくればインストールは完了したも同然です。

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Kali Linuxのインストール後PCの電源を投入すると画像のように起動OSを選択するGRUBの画面表示されます。

もしWindowsOSを利用されたい場合はカーソルキーを利用し、「Windows Boot Manager」 を選択してください。

Kali Linuxを利用したい場合はこの画面で何も操作をしなければ自動的に優先されて起動されます。

Kali Linuxは便利な反面用途によっては不正利用も可能であるため利用する方のモラルに委ねられる部分があります。
くれぐれも法律の範囲内でのご利用をお願いするところであります。

参考までに今回発生した費用です。
作業料      9,450円
遠方交通費    6,300円
割引       -1,750円 
合計      13,000 円
※作業時間90分以内での料金となります。
※茨城県鹿行地域の遠方交通費は+6,300円となります。

当店パソコンサポートPCわんだでは栃木県外のお客様からのご依頼であっても喜んで出張いたします。
遠方交通費が掛かるのは嫌だというお客様に対しては郵送での修理をご案内させていただきます。

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現地入りしたのが午後の2時過ぎであったため作業が終えたころには夕刻の16時過ぎ

せっかく鹿嶋まで来たのですから観光をしたかったのですが、日が暮れるのも早くなってきこともあり長居は難しいそうです。

それならばとせめて1か所だけでもと足を運ぶことにしました。

私はサッカーはあまり詳しくないため、真っ先に向かったのは鹿島神宮。

常陸国一之宮で全国にある鹿島神宮の総本社。

神社としての歴史は申し分なく古く、日本神話に登場するタケミカヅチノオオカミを御祭神としております。

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到着しました鹿島神宮。

鳥居は西の方角を向いており、夕日を帯びて神秘的な雰囲気に。

時間も遅いせいか近くの土産店や売店は既に閉店の準備中でした。


ここで鋭い方は既にお気づきだと存じます。
鹿島神宮の所在地は鹿嶋市。
鹿島神宮、鹿島アントラーズは山編無しの島。

なぜ違うのか?
じつはこれには理由がありまして、正式には「鹿島」が正解です。

現鹿嶋市は元々鹿島郡鹿島町でしたがが、1995年に市制移行するにあたり鹿島市にすることを検討していたようです。

しかし佐賀県には既に鹿島市が存在しており、同名の市が存在するのは行政上混乱も起きかねずよろしく無いとの考え
から字面を変えて「鹿嶋市」としたというお話があります。
※同名の市が存在してはいけないという厳密な決まりはありません。
 現に府中市(東京都、広島県) 、伊達市(北海道、福島県)などのように同名の市はいくつか存在しますので。

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参道にある鹿の立派なオブジェクト。

おそらく鹿の親子だと思われます。

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別アングルから。

先頭の角があるのはお父さん。2番目の後ろを気にしているのはお母さん。
そして最後尾の小さな鹿が子供だと思われます。

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鳥居をくぐると何か境内で催し物をしていたのか小屋が並んでおりました。

中を覗くと地元の菊の品評会を開催していた模様。

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鹿島神宮の境内の案内図になります。
その広さは東京ドーム15個分にもなるそうです。

周囲が緑に覆われ自然豊かな立地であることがこの図からもうかがい知れます。

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手水舎

照明の明かりがいい具合に柱の朱色を際立たせています。

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国の重要文化財に指定されている楼門。

日本三大楼門のひとつにも数えられ、その高さは約13mもあります。

楼門の正面には品評会で賞を受賞した菊の花が飾られておりました。

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楼門をくぐると遅い時間であるにも関わらず参拝客が多数いらっしゃいました。

袴姿の巫女さんとも遭遇。
忙しなく境内を東奔西走している姿は印象的でした。

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多くのTVでも取り上げられた国宝の直刀が展示されている宝物館。

訪れた時にはすでに閉館時間のため見学することは叶いませんでした。。。残念

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鹿島神宮本殿の手前に鎮座する高房社
タケミカヅチノオオカミに大きく貢献したタケハヅチノカミを御祭神としております。

当社を参拝してから本殿を参拝する習わしがありますので、それに従いこちらを先に参拝させていただきました。

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先ほど参拝した高房社のすぐ北側に鎮座する鹿島神宮仮殿

鹿島神宮の造営をする際に徳川2代将軍秀忠公が奉納したことでも有名です。

江戸時代の頃は楼門のすぐ近くにあったようで何度か移転し現在の位置になったと言い伝えられております。

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この鳥居の先にあるのが鹿島神宮本殿です。

神前での結婚式などが行われるのもこちらです。

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鹿島神宮本殿を別アングルから。

茅葺の屋根は重厚で歴史の重みを感じられます。
夕刻も近いせいか石灯籠の明かりも灯り、神聖な雰囲気が漂っているかのようです。

もちろん忘れずにきちんと参拝をします。

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場所を変えてこちらは社務所です。

御朱印などはこちらでいただけるようです。

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佇まいの雰囲気も去ることながら、館内から漏れる明かりがこれまたいい感じになっております。

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奥宮へと通じる奥参道。

神の使いと崇められる鹿さんのいる鹿園もこの先にあります。

奥参道は深い樹叢に周囲が覆われております。
外灯が心もとないので夜間などの参拝時はライトなどを携帯したほうが良さげです。

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再び境内の案内図。

こちらは奥宮を中心とした案内図になっておりました。

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奥参道を進んでいくと鹿園があるのですが、その手前にあるのがさざれ石。

そう国家「君が代」でも詠われるあれです。

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近づいてみます。

異様な形をしておりますが、神聖なパワースポットとして崇められている模様。

ご利益がありますようにと、しっかりと祈願して参りました。

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このフェンスの先にあるのが鹿園です。

鹿島神宮では鹿が神鹿(しんろく)として大切にされています。
鹿島神宮の御祭神を奈良の春日大社へお遷しして創建する際に、鹿島神宮の神鹿がお手伝いをしたと言い伝えられて
おります。

あの奈良公園の鹿さんたちは実はここ鹿島神宮が出身の地なんだそうな。
意外な発見で驚きでした。

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フェンス越しには複数の鹿さんの存在を確認。
みな元気よく闊歩しておりました。

近づいてフェンスの張り紙を見てみると「犬の連れ込み禁止」と書かれておりました。
神の使いである鹿さんたちは犬を大変怖がるので連れ込みをご遠慮頂いているのがその理由のようです。

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フェンスに近づいてみると鹿さんたちが寄ってきます。

まるで餌くれと言わんばかりのようです。

近くには餌の販売をしている売店もあるのですが、時すでに遅し。
既に閉店していたため餌やりタイムは叶わず。

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フェンスの隙間からつぶらな瞳でこちらを見つめる鹿さん。

早く餌をくれというのがひしひしと伝わってきます。

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だけどご勘弁を。

餌をやりたいのはやまやまなのですが、肝心の餌が販売されていないのです。

次に来るときには必ず餌をあげます許してくださいと頭を下げて奥宮へ。

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周囲は薄暗くなり外灯も少なく心もとない中、奥参道を東へ東へと進んでいきます。

時間がもう少し早ければさらに奥の御手洗池まで行ったのですが、日も沈み始め薄暗くなってきたため今回は断念。

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鹿島神宮の最東部に鎮座する奥宮

現在の社殿は徳川家康公が関ヶ原の戦いの戦勝祝いに現在の本殿の位置に本宮として奉納したものを、その後新たな
社殿を建てるにあたりこの位置に遷したものになります。

時間は17時を回りすっかり暗く遅い時間ですが、私以外にも参拝客がちらりほらり。

そういえば駐車場に停まっていた車も県外ナンバーばかりでした。
鹿島神宮はよほどご利益があるのか、人気スポットなのですね。

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奥宮を正面から。

しばし順番待ち。
もう少しで私の番です。

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賽銭を投入れ、二礼、二拍手、一礼

今日一番の長い時間を掛けてきっちりと参拝をいたしました。

これで今年は災いもトラブルも無く年を越せそうです。

言うのが遅くなりましたが、お客様皆様のパソコンなどのトラブルも起きないように参拝してきましたのでご安心下さい。

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鹿島神宮で忘れてはいけないのが要石(かなめいし)。

要石とは何ぞやと言う方のために
江戸時代庶民の間では、地震は地中の大鯰(おおなまず)が暴れて起こすものと信じられていました。
地震が起きないようにと、大鯰を地中に押さえ込んでいると言い伝えされているのが要石なのです。

この要石ですが鹿島神宮とお隣千葉県香取市の香取神宮に祀られています。

何でも二つの要石は地中で繋がっているとかいないとか。。。
知る術もありませんが。

画像は大鯰の碑です。

地震を起こすとされる大鯰を御祭神タケミカヅチノオオカミが石棒で抑えつけている図になります。

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奥宮からさらに奥へと進むと要石のある社へと到着することができます。

この付近は外灯が全くありませんでしたので、夕暮れ、夜間時はライトや照明必須です。
かくいう私はスマホのライトで何とか進むことができました。

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要石の社前に掲げられている要石についての案内板。

要石のルーツや伝説について詳しく触れられています。

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松尾芭蕉もこの地に足を運んだのでしょうか?

芭蕉が詠んだ句も紹介されております。
 「枯枝(かれえだ)に 烏(からす)のとまりけり 秋の暮」

枯れ枝に、カラスが一羽とまっている姿がとても寂しく見える。 この光景は秋の夕暮れらしい趣きだ
という意味のようです。

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社の中心にあるのが要石

フラッシュを炊かないと暗くてよく見えません。

所々光沢を放っているのは一円玉です。

参拝者が投入れた賽銭なのでしょう。

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カメラのフラッシュを強化して撮影。

どうでしょう?
今度はよく見えますか?

要石のへこみ部分に投入れたお賽銭が入るとすごく縁起が良いとされております。

周囲はがっちりと柵で囲われておりますので、投入れるには相当なコントロール力が求められます。

我こそはという猛者はぜひ挑戦してみてください。

ちなみに私は3度投入れてみましたが、撃沈でした。

4度目と言うところでふと我に返りました。

要石を見ていたらいつの間にか夕暮れからすっかり夜に切り替わってしまいました。

暗がりの中足元のライトの照らす明かりを頼りに早歩きで駐車場へ。

宇都宮への帰りはそれなりに時間を要しそうですが、参拝をした手前安全運転で帰還したいと思います。

要石つながりになりますが鹿嶋市に来られましたら鹿島神宮とお隣香取市の香取神宮を合わせてご参拝してみては
いかがでしょうか?

ゆっくりとできる日中の参拝を強くおススメいたします。


常陸国一之宮鹿島神宮公式HP

茨城県鹿嶋市や鹿行エリアでLinux系OSのインストールやデュアルブートの設定などで困ったら
パソコン修理はPCわんだ

栃木県宇都宮市のパソコン修理はパソコンサポートPCわんだ