中学校の歴史の授業で習うかと思うのですが

「 西の堺  、 東の酒田 」

室町~江戸時代において、どちらも日本を代表する港町かつ商人の町としてそれはそれは賑わったそうです。

今回は 「 東の酒田 」 こと山形県酒田市にお住いのお客様より修理のご依頼をいただきました。

- 酒田市 -
山形県の日本海側に位置し、庄内地方の中心都市にもなっております。
人口は県内第3位
※第2位は同じく庄内地方の鶴岡市
 こういった場合に多いライバル関係は無く、お隣の鶴岡市との関係は良好なんだそうです。


山形県酒田市 (酒田市公式サイト)

海に近い立地から海産物はどれも絶品です。
なかでも日本海で水揚げされた魚介類をふんだんに使った海鮮丼は内外に大人気!
なんとも海無し県である栃木県からすれば贅沢な話です。

余談ですが山形県には自動車のナンバーが2つ存在します。
ここ庄内地方は「 庄内 」 ナンバーが付与されています。



ここで恒例のゆるキャラ紹介

酒田市のゆるキャラこと公認マスコットキャラクター 
「 もしぇのん 」  と 「  あののん 」

珍しい二人組のゆるキャラです。

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並び順が逆ですが
赤獅子をかぶった左側が 「 あののん 」 
黒獅子をかぶった右側が 「 あしぇのん 」 
になります。

名の由来ですが
赤獅子「 あののん 」 は話を切り出す時の 「あのの(あのね)」
黒獅子「 もしぇのん 」 は 「おもしぇ(おもしろい)」 から
方言恐るべし!!

またデザインにも利用されている赤獅子と黒獅子ですが、酒田まつりのシンボル大獅子に由来しているそうです。

二人とも大変ラブリーでペットにいたら飼いたいぐらい

・  ・  ・
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さて舵を本題の修理の話に切らせていただきます。

今回修理のご依頼をくださったお客様が愛用のPCはApple社のiMacでした。
お客様は趣味でイラストの製作をされており、そのためにiMacを購入されたそうです。

イラストやデザインの製作などクリエイティブな作業をされている方に大好評のPC iMac

今回発生したトラブルの内容は画面の表示がおかしい
画面左下にノイズが入ってしまうというものでした。

酒田市は遠方ですから該当機器を郵送にて当店までお送りいただきました。

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お送りいただいたiMac MC813J/A (Mid2010)

2010年製のiMacになります。

注視してみると画面左下が薄暗くなっているのが分かります。

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問題個所を拡大してみました。

気が付きましたでしょうか?
ディスプレイの表示がやや黒ずんでいます。

お客様曰く
「日に日に症状が悪化してきたため早めに修理を依頼した」
と仰っておりました。

症状から推測するに液晶パネル側の問題であると考えられます。

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劣化した液晶パネルを交換するために前面のガラスパネルを取り外します。

取りはずす際は裏側が磁石で固定されているため専用の器具が必要になります。
くれぐれも力任せに引き剥がすことのないようご注意ください。

ガラスパネルですから簡単に割れてしまいます。

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ガラスパネルを取り外すと、液晶パネルが顔を覗かせます。

液晶パネルはご覧のような星形の形状をしたネジが使用されています。
やはりこちらも取り外しには専用の工具が必要になります。

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液晶パネル取り外し後、内部の基盤やボードが確認できるようになります。

ここで液晶パネルの取り外しにあたりパネルとロジックボードを接続している信合線などを予め取り外していく必要があります。

デリケートな部品ですので慎重に取り外していきましょう。

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液晶パネルと電源ユニットを結ぶケーブルです。

電源ユニットは非常に熱を帯びていますので、火傷などされぬようご注意ください!

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液晶パネルを取り外した後のパネル裏側の様子。

中央に見えるのはHDD、画面右下に見えるのがロジックボード、左上が電源ユニットとグラフィックボードになります。

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慎重に慎重に取り外した正面のガラスパネル。

こちらをうっかり割ってしまうと修理費用が余計に掛かることになります。
取り外しに自信が無いというお客様は当店まで気兼ねなくご相談ください。

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取りはずした問題の液晶パネル。

通電していないためパッと見が異常があるとは思えません。

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取り寄せた液晶パネル(新品)です。

見えづらいですが新品のパネルということで、正面はフィルムで保護されています。

iMacの液晶パネルは重量がありますので扱いの際は慎重に慎重に。。。

元の場所へと添え付けていきます。

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パネル交換を済ませ念のために動作試験を行います。
いざという時のために備えガラスパネルの取付はここではまだ我慢です。

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無事画面表示もなされ、これまで発生していた左下の曇りも綺麗に無くなっているのがお判りになるかと。

この後数回起動⇒再起動 を行い問題ないことを確認し最後の仕上げにガラスパネルを組み戻していきます。

このガラスパネルがまた力の加減によっては簡単に割れてしまうのです。
うっかりミスをしないよう最後まで石橋を叩いて渡るかの如く、ガラスパネルは間違っても叩かぬように仕上げ作業を行います。

これにて修理完了となります。

参考までに今回発生した費用です。
液晶パネル交換作業料     8,400円
交換用液晶パネル機器代   48,600円 
割引           -1,000円
合計            56,000円
※機器発送時の往復の送料は別途発生いたします。
※iMacなど大型の機器を発送していただく際は可能な限り商品元箱に梱包の上
 発送していただくことを推奨させていただきます。
 梱包が不十分ですと郵送中にひび割れなどが起きてしまうこともございます。

当店パソコンサポートPCわんだではApple社のiMac、Macbook 、Macbook Pro すべての修理に対応いたします。
他社様では修理不可、対応不可であっても諦めることなくお気軽に当店までお問い合わせください。

無事作業も終わったので酒田市の思い出について語らせていただきます。

それは3年ほど前に訪れた山形県の日本海側に面した庄内地方。
この界隈の自動車のナンバーは勿論 「 庄内 」 です。

私の地元栃木でもたまに見かけるナンバー。
意外と山形ナンバーより多く見かけるのは気のせいでしょうか?

さて江戸時代においては米の石高(生産量)の大小で、その藩の優劣や力の序列などが決定づけられて参りました。
なかでも石川県金沢市の 「 加賀百万石 」 はよく耳にしますよね?

現代においても東北地方は日本有数の米どころでございます。
それはここ山形県の庄内地方においても例外ではありません。

長らく米は日本人の主食でしたが、最近では麺やパンなどの小麦製品に押され気味でコメの消費量は
下降気味なのだそうな。。。
※かくいう私も朝食はもっぱらパン食に

内外へ出荷する米を如何に品質を維持しつつ保管させるかというのも重要な問題だったそうです。
そんな折明治時代にかつての庄内藩主である酒井氏 (※酒田氏ではありません) ら有志の手によって造られたのが
現在の 「 山居倉庫 」 なのです。

最上川の河口、酒田港にも近く船への積み出しに適した立地

そんな山居倉庫へ行って参りました。

酒田市までは宇都宮からだと車で約4時間越えの長旅になります。
早く山形県内の高速道路が全通することを願うばかりです。

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最上川の河口、そして酒田港にも近い山居倉庫

現物を見るまではもっとスケールの小さいものをイメージしていたのですが実際はその倉庫の数に驚かされました。
倉庫というより倉庫群といった方がいいかもしれません。

一歩足を踏み入れればそこは倉庫群の中
現役で使用されているというのですから二度驚きです。

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倉庫群に入ってすぐ目に入る小型の舟

「 小鵜飼船 (こうがいぶね) 」
かつてはこの船で倉庫から積み荷を運搬していたそうですが、現在は展示のみ

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蔵の街のような出立が続く山居倉庫
当時から続く佇まいが現役で使用されているという異種な空間

なんだかタイムスリップしたような感じになれます。

このような場所で日の出や沈む夕日を見たらさぞかし映えるに違いありません。

あとから気が付いたのですが、倉庫の屋根が二重構造になっておりました。
これは風通しを良くし倉庫内の米の品質を維持するために造られた仕様のようです。

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しばし進むと対岸へと渡る橋が見えてきます。
もちろん実際に渡れますのでここから市街へ移動することもできる訳です。
※歩行者専用の橋なのでゆっくりと休むことができました。

尚この橋の架かる川は最上川ではなく新井田川になります。

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橋から眺める新井田川

こちらは海側とは反対の画像になります。

空がどんよりと曇っていたのが少々残。
これも年間を通じ曇りの日が多いの日本海側ならではといったところ。

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こちらは酒田港側を見たところです。

嬉しいことにこちらは僅かに青空が雲の隙間から見え隠れしておりました。

橋から眺める構図も中々なものです。

そしてやって参りました。
当山居倉庫でも一番人気のケヤキ並木

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NHKの連続朝の連続TV小説 「 おしん 」 の舞台にもなったこのケヤキ並木
樹齢150年以上、36本が連なるケヤキ並木は見ごたえ十分です。

歩いているだけでドラマのあのシーンが脳裏に再現されそうでした。

元々このケヤキ並木は見映えのためでは無く、日本海からの強風を防ぐ目的を担っております。
吹き付ける強風から倉庫を守るために植林されたそうです。

なるほどためになります。

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黒い壁が続く山居倉庫

並行して続くケヤキの並木との織り成すコントラストがこれまた格別。

秋の季節などでは紅葉と相まってそれはそれはドラマチックな光景がそこには広がるため多くの観光客で大混雑
するようです。
※実際に紅葉を見に行った方の口コミを伺うと
 「人を見に来たのか紅葉を見に来たのか分からないほど」 と仰ってました。

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ケヤキ並木に面してオシャレなオープンテラスもあります。
倉庫に合わせて黒に合わせたコントラスト感あふれる空間美
ここでいただくコーヒーはさぞ美味しく感じられることでしょう。

立ち並ぶケヤキの木を保護するために張られた床面にも工夫がなされています。

ぜひとも後世に残していただきたい場所だけにこういった配慮は訪れるものとしては嬉しいですよね

多くの人で賑わう港町 「東の酒田」 は今でも健在のようです。

山居倉庫は 『 やまがた景観物語〜おすすめビューポイント33 』 に選ばれています。
やまがた景観物語 (公式サイト)


山居倉庫 (酒田さんぽ:酒田市観光物産協会公式サイト)

山形県酒田市でiMacやMacbookの液晶パネルの表示トラブルやグラフィックボードの故障で困ったら
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